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一方、オプス・デイは、世界中で職業訓練所や農業技術訓練所、小中高等学校や大学など、多種多様の事業を進めています。私たちの使徒職面での熱意は何年も前に書いたように果てしない大海原のように広がるのです。

 ナバラ大学(スペイン)

ところで、皆さんが今ここにいらっしゃること自体、長々しい話よりも遥かに雄弁に真の姿を語っているわけですから、私がさらに話を続ける必要はないと思います。ナバラ大学友の会(後援会)の皆さんは、社会の進歩に貢献しなければならないと自覚しておられます。皆さんからの心温まる激励や祈り、犠牲やご寄付は同じカトリックだからという理由で捧げられたのではありません。ご協力は公益を心にかける市民としての自覚を明らかに示すものであると共に、市民の力によって大学が生まれ、維持されることを如実に物語っています。

 この機会をお借りして、大いなるナバラに位置する気高いパンプロナ市のこの大学に対するご協力に感謝いたします。スペイン全土から集まってくださった後援会員の皆さん、中でもスペイン以外の国の方々、さらにカトリック、あるいはキリスト者でない方々で、この大学の意図と精神を理解し、実際に援助してくださった皆さんに、心から感謝致します。

 この大学が、日々より良く自由の発展や知的訓練の場、各分野の仕事の研鑽の場、大学教育への大きな刺激の中心となったのも、ひとえに皆さんのご協力のおかげです。皆さんの惜しみない犠牲は、学問の進歩と社会の発展、信仰教育を追求する普遍的な事業の土台になっています。今、私が申し上げたことをナバラの方々ははっきりご覧になっておられ、この大学が当地の経済的な発展、特に地域社会の発展の主な要因であったことも周知の通りです。人々の生活の中で大学が果たす役割を理解してくださったからこそ、大学創設以来、ナバラの人たちが強力な援助の手を差し伸べてくださったことは明らかです。この支援は日々高まり、広がっていかなければならないと考えています。

 同時に、何らの利益も求めず、公益に資するためにのみすべてを捧げ、国家の現在と将来の繁栄に貢献しようとする事業が、国の援助を受けて負担を軽くできる日の来ることを望んでいます。この種の援助は現に各国で与えられ、それが当然であると考えられています。

この点を別の言語で