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  あなたの批判精神が陰口でないことは認めるが、その精神を使徒職においても兄弟に対しても発揮してはならない。率直に言ってもいいだろうか? その批判精神は超自然の事業にとって大変な障害になる。あなたの言う通り、高い理想を求める心から出た批判であることは認めるが、必要もないのに他人の仕事を詮索している限り、前向きの仕事は何もできない。消極的な態度によって、かえって人々の事業の発展を妨げ、錆付かせるからである。

「そうすると、この批判精神、私の性格の真価は…、どうなるのでしょう」と、不安げに尋ねる。あなたを安心させてあげるから、よく聞きなさい。心をさいなむ事柄を単純率直に、ただし、簡潔にメモしなさい。それを上に立つ人に手渡したら、後は何も考えないことだ。地位に伴う恩寵(恩恵)を持つ責任者は、そのメモを保管するか、ごみ箱に捨てるか、いずれかを選ぶだろう。いずれにせよ、同じことである。あなたの批判精神は、高い理想から出たものであって、陰口ではないのだから。

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