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「わたしは道であり、真理であり、命である」1。主はこのように明瞭な言葉で永遠の幸せに至る真の道をお示しになりました。天国と地上とを結ぶ唯一の道、それは主です。「わたしは道である」、これは全人類への使信ですが、とりわけ、キリスト者としての召し出しを真剣に生きる決意をした人々、そうすることによって、思いや言葉、行い、平凡な日常生活の中で、絶えず神の現存を保つ覚悟をもつ人々に向けられた言葉です。

 イエスは道です。主はこの世に清い足跡をお残しになった。まことに、歳月を経てもなお消えず、不実な敵の裏切りによっても拭い去られることのない足跡です。「イエス・キリストは、きのうも今日も、また永遠に変わることのない方です」2。思い出すだけでも素晴らしいことではありませんか。使徒たちをはじめ、主を探し求める人々のためにおいでになったイエスは、今日も、そして永遠に、生き続けておられます。常に今も生きておられる主の顔を、時として見失うのは、私たちに落度のあるときだけで、疲れて濁った目で見るからです。今、聖櫃の前で祈りを始めるに当たって、「主よ、見えますように」3と、福音書の中のあの盲人のようにお願いしましょう。私の知性を光で満たし、キリストの言葉を精神に染み透らせ、キリストの生命を私の魂に定着させてください。こうして、永遠の栄光に向かうべく自らを変えることのできますように。

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