677

  主はあなたの心に良い種を蒔いてくださった。そして、主はあなたの永遠の生命という種のため、祈りという強力な手段を使われた。聖櫃の前で主と顔と顔を合わせているとき、何度も主が心の奥底で話しかけてくださり、ご自分のためにあなたをお望みになっていること、あなたがすべてを捨てなければならないことをお教えになった。この点は否定できないはずである。それにもかかわらず、今それを否定するならば、あなたは惨めな裏切り者であり、忘れてしまったとするなら、恩知らずである。

この点も今までどおり疑わないでほしいのだが、主は霊的指導者の超自然的な勧めやヒントをも利用なさった。指導者は、あなたが忘れぬよう大切な言葉を執拗に繰り返してくれたものだ。それだけでなく最初の頃、主は、いつもあなたの心に良い種を蒔くため、神の愛に溢れたあの高貴で誠実な友を通して、厳しいけれども本当のことを言ってくださった。

ところで、無邪気なあなたは、敵が心に毒麦を蒔いたのを知って驚いている。あなたがのんびりと眠り、内的生活の弛みを放置している間に、敵は毒麦を蒔き続けているのだ。そのような態度こそ、あなたの心に伝染性の世俗的な植物が生え出た原因である。そして、時にはせっかくいただいた良い麦さえ枯らしそうになったのである。

そのような植物をいっぺんに抜き取ってしまいなさい。あなたには神の恩恵だけで十分だ。空洞や傷が残るのを恐れてはならない。主はそこにご自分の新しい種、すなわち神の愛、兄弟愛、使徒職に対する熱望などを蒔いてくださるだろう。そして、時が経つと、毒麦は跡形もなくなるだろう。ただし、まだ遅すぎぬ今、それを根元から抜き取らねばならない。それ以上に良いのは、眠り込むことなく夜通し見張ることである。

この点を別の言語で