聖体の制定

「さて、過ぎ越しの前のことである。イエスは、この世から父のもとへ移る御自分の時が来たことを悟り、世にいる弟子たちを愛して、この上なく愛し抜かれた」(ヨハネ 13, 1)。

 世界は闇に包まれていました。人間に対する神の無限の慈しみである古い儀式や古いしるしは完成の域に向かい、真の夜明け・新しい過ぎ越しへの道が拓かれようというときだったのです。御聖体は夜の間に制定され、復活の朝を前もって準備したのです。

 イエスは、愛ゆえに、あなたのため、聖体に留まってくださった。

 人々が主をどういうふうにお受けするか、そしてあなたがどのような受け入れ方をするかを知りつつも、主はお残りになりました。

 主が残ってくださったのは、あなたが食し、訪問し、あなたのことをお話できるため、また聖櫃のかたわらで祈りのうちに、あるいは聖体拝領において、主と付き合いし、日毎いっそう深く主を愛し、他の大勢の人々にも同じ道を歩ませるためです。

 いい子よ、この世の恋人たちは、どのような心で、花に、手紙に、愛する人の思い出の品に、接吻するだろう。

 つねに傍らにいてくださるお方を、主を、忘れるようなことがあっていいものだろうか。主を頂くことができることを忘れるなんてことがあるのだろうか。

 主よ、わたしが地上すれすれに飛ぶようなことがありませんように。いつも御聖体における神的な太陽・キリストの光線に照らされていることのできますように。あなたの御心のうちに憩うまで休みなく飛び続けることのできますように。

この点を別の言語で