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人々はあの良き友を卑(いや)しめるために、「あなたの霊魂は二流か三流だ」と言った。

 自らが無であることを確信しているその人は、腹を立てずにこう考えた。一人の人間には一つの霊魂しかない。私にも霊魂があるが一つだけだから、それぞれの人にとって自分の霊魂は一流だろう。決して目標を低いところに定めたくないと思っているので、私は〈超一流の〉霊魂を持っていることになる。神の助けを得てそれを清め、磨き、燃え上がらせて、愛する御方に満足していただきたいと思う。

 たとえ惨めさだらけであるとは言え、あなたの場合も〈目標を低いところに定める〉ことはできないことを忘れないように。

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