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 私は自分を惨めな小鳥だと思っている。木から木へ飛び渡ることだけに慣れており、三階のバルコニーに届くのが関の山。ある日、勇気を出して、とある慎ましい家の屋根まで飛んだが、それはもちろん高層ビルではなかった。

 ある時、自分の雛と思い込んだ(わし)が小鳥を捕え、強力な鈎爪に挾んだまま、ぐんぐんと高みに昇って行った。山々を越え、雪の峰をまたぎ、白や青やバラ色の雲を抜けて、太陽を直視するところまで。そこで鷲は小鳥を放し、さあ、飛べと言う。

 主よ、私が再び地上すれすれを飛ぶようなことがありませんように。いつもご聖体におけるキリストという神的な太陽の光に照らされていることのできますように。あなたの聖心のうちに憩うまで休みなく飛び続けますように。

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