知識の香

 『知識の香』は、聖ホセマリアが典礼周期を通して様々な祝日に行った18の説教を集めたものです。全体を導くテーマは、聖性への普遍的呼びかけにつながる神との親子関係、日常の仕事の聖化、世間のただなかでの観想生活、生活の一致(一貫性)です。初版は1973年。福者アルバロ・デル・ポルティーリョはその「序文」の中で、本書にはオプス・デイの創立者が宣教によって行なった大規模なカテケージスの僅かな部分が収録されてある、と説明しています。

「これらの説教は、いわゆる神学書ではありません。具体的なテーマについての研究や調査書ではなく、社会的背景や教養が全く異なる人々に向かって〈言葉の賜物〉を用いて、誰にも分かりやすい肉声で話されたものなのです。とはいえ、ここに含まれている考察は、神の言葉についての深い造詣と愛にみちた知識で織りなされています。エスクリバー師は、キリスト教の霊性に好奇の目を向ける思索家たちに話すのではなく、すでに語り尽くされて解釈も定着しているような章句も取り上げています。師は、すでに神のいのちを魂に宿している人、あるいは神の愛を感じ、神に近づこうとしている生身の人間に向けて語っているのです」。

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