27

明るく楽しい家庭

 家庭について考えることなしに、結婚について語ることはできません。結婚生活の実りである家族には、夫婦だけではなく、子どもも祖父母も、親族や使用人も含まれています。温かく親しみのある雰囲気は家族全員に行き渡らなければなりません。

 時には、神から子どもを授からない夫婦もあります。そのような夫婦はいつも変わらない愛情をもって互いに愛し合い、できれば、隣人への奉仕のために力を尽くすことが神のみ旨であると言えるでしょう。しかし、夫婦には子どもが恵まれるのが普通です。そしてその夫婦にとって第一の関心事は子どもであるべきです。両親の使命は子どもを産むだけで終わるものではありません。神の創造のみ業への協力者として、聖霊の助けを得て彼らを真のキリスト信者に育てなければ使命を全うしたとは言えないのです。

 人間的な事柄においても超自然的な事柄においても、子どもの第一の教育者は両親なのです。理解と慎重さを要するこの使命の責任を感じ、教える事柄を自覚して、特に、心から愛することを二人の良い模範で教えるように努めなければなりません。威圧的な態度で子どもに接することは、教育上、よい方法とは言えないでしょう。両親は子どもの友となることを理想としなければなりません。不安なときに依り頼める友、問題を相談するとき経験から出た適切な助けを期待できる友になるよう努めなければなりません。

 両親に一番大切なものは、仕事でも会社や休息でもなく子どもです。ですから、子どもと話し合う時間を作ることは大事なことです。彼らと話し合う時にはよく注意して耳を傾け、理解するよう努め、その反抗的な態度や言葉の中に真実を見つけるように努めなければなりません。同時に、彼らの熱意や夢を正しく導き、物事をよく考え、論理づけるように教えることが大切です。そして、心から優しく忠告してやることは、なお一層重要なことです。つまり、子どもの自由を尊重しなければならないのです。自由がなければ責任感を持つことはできず、責任感を持たせることができなければ本物の教育をしたとは言えないからです。

この点を別の言語で