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 剛毅の人は、徳にかなった行いの効果を見出そうと焦慮にかられて行動するようなことはなく、何事に対しても忍耐強く対処する。強さによって、自然徳(人間徳)であると同時に神的な徳でもある忍耐力を培うのです。「『自ら耐え忍ぶことによって、自分の霊魂を救わなければならない』(ルカ21・19)とあるように、魂の救いは、すべての徳の源であり守り手としての忍耐によって全うされる。私たちは忍耐によって自分の魂を救うが、それは、己に打ち勝つことを学びながら、自らを所有するからである」8。忍耐すれば、より深く人々を理解することができる。ちょうど時と共に美味を増す良質のぶどう酒のように、人々も時とともに著しく進歩することが分かっているからです。

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