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ぶどう畑で

「ある家の主人がぶどう園を作り、垣を巡らし、その中に搾り場を掘り、見張りのやぐらを立て、これを農夫たちに貸して旅に出た」22。

 この喩えを今わたしたちが関心をもつ角度から黙想してみましょう。聖伝はこの教えに、神の選ばれた民の辿る運命の象徴を読み取り、主の愛に対して人間はいかに不忠実な応え方をしてきたか、また、いかに感謝に欠けていたかを示してきました。

 具体的に「旅に出た」という点について考えてみましょう。私たちは主から派遣された働き人ですから、このぶどう園を見捨てるわけにはいかないという結論がすぐに引き出されます。ぶどう園の仕事に精を出しましょう。垣の中や酒船で働き、一日の仕事を終えると櫓で休息します。安逸をむさぼる人はキリストに向かって口答えするに等しいと言えるでしょう。「私の一生は私のものであって、あなたのものではない。ぶどう園の手入れなどご免こうむりたい」と。

聖書への参照
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