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信仰・希望・愛の

「教会に信者が生まれるよう、聖母は愛をもってキリストに協力したが、教会メンバーの頭であるキリストは、肉体的にはマリアを母としている」15。マリアは母として、静かに教えてくださる。聖母が言葉よりも行いで教えてくださることを理解できない人は、優しく細やかな心をもっていないのでしょう。

信仰の先生であるマリア。「信じた方は、なんと幸い」16。聖母が山道を辿って訪問したとき、従姉のエリザベトはこう叫びました。実に聖母マリアの信仰は驚嘆すべきもの。「わたしは主のしためです。お言葉どおり、この身に成りますように」17。御子の降誕に際して、地上における神の偉大さを黙想する。天使は合唱し、地上の権力者も羊飼いも御子を礼拝に来る。聖家族は、ヘロデの殺意から逃れるためにエジプトヘ逃げなければならなくなる。それからあとは、沈黙。そして、ガリラヤの寒村での三十年にわたる慎ましく平凡な家族生活が続くのです。

聖書への参照
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