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さらに、他人の真似をしない人はいないことに注目してください。人間は知らず知らずのうちに互いに真似をし合います。それならば、イエスを真似なさい、という招きを無視することができるでしょうか。誰でも選んだモデルを頭に描き、自分にとって魅力あるそのモデルと同じようになろうと努力する。各々、自分の考え出した理想に従って行動の仕方を決めます。私たちの師はキリスト、神の御子、聖三位一体の第二のペルソナです。従って、キリストを真似る努力を続ければ、あの<愛の流れ>、すなわち三位一体の秘義に参加するという、想像を絶したことが可能になるのです。

時として、イエスのみ跡について行くだけの元気がないこともあるでしょう。そのようなときには、主の在世中に親しく主を知っていた人々と、友のように言葉を交わしなさい。第一に、主を私たちにお与えになった聖母マリア、続いて、使徒たち。「さて、祭りのとき礼拝するためにエルサレムに上って来た人々の中に、何人かのギリシア人がいた。彼らは、ガリラヤのベトサイダ出身のフィリポのもとへ来て、『お願いです。イエスにお目にかかりたいのです』と頼んだ。フィリポは行ってアンデレに話し、アンデレとフィリポは行って、イエスに話した」27。この一節を読めば元気が出てくるのではありませんか。あの外国人たちは、じかに主にお目にかかる勇気がなかったので、良い仲介者を探したのでした。

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