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肉の欲情によって腐敗すると、霊的な歩みを阻まれて善業も行えず、うち捨てられたボロ布のようになってしまう。自力では歩くことさえできない人、体が麻痺して、時には頭を動かすことすらできない病人がいます。霊的に見てこれと同じことが、謙遜でない人、臆病にも肉欲に負けた人に起こるのです。彼らには、何も見えず、何も聞こえず、何も理解できない。全身麻痺しており、まるで愚か者のようです。主キリストと神の御母に、謙遜をお与えください、ゆるしの秘跡という神の素晴らしい治療法を、信心深く用いる決心ができますようにと、お願いしましょう。心の中に腐敗の芽が育たないよう、たとえどんな些細なことであっても、すぐに話さなければなりません。水は流れていてこそ、清いのです。淀めば悪臭を放つゴミだらけの水溜りとなり、飲めるはずの水も、虫入りのスープと化してしまいます。

 貞潔は可能である。そればかりか喜びの源であり、時にはちょっとした戦いを余儀なくされることを、私と同じように、皆さんはよくご存じです。もう一度聖パウロの教えに耳を傾けましょう。「『内なる人』としては神の律法を喜んでいますが、わたしの五体にはもう一つの法則があって心の法則と戦い、わたしを、五体の内にある罪の法則のとりこにしているのが分かります。わたしはなんと惨めな人間なのでしょう」17。必要ならパウロ以上の叫び声をあげなさい。ただし、大げさになり過ぎないように。すると、「わたしの恵みはあなたに十分である」18と、主はお答えになるでしょう。

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