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弱さにつける

神のみ前で、勇気を出して良心の糾明をしてください。皆さんも私同様、毎日、無数の失敗をしていることに気がつくでしょう。たとえ根こそぎにはできないにしても、神の助けを借りて失敗を繰り返さないよう戦うなら、重大なことにはなりません。それどころか、神の恩寵に応える努力さえすれば、自分の弱さを乗り越えて、他人の大きな欠点を補うのにも役立ちます。自分も同じように弱く、どのような過ちを犯し、どのような悪事を働くかも知れないと分かれば、他人をもっとよく理解する繊細な心をもつようになり、同時に、さらに心を尽くして神を愛すべきことが理解できるようになるのです。

 神の子たる信者は、あの偽善者たちが邪な心で主に囁いた「だれをもはばからない」12という言葉を正直に実行しつつ、人々を助けなければなりません。つまり、えこひいきは断固として避けなければならないのです。それには、あれやこれやの事情によって、あるいは見たところ人間的な理由しかない場合もあるでしょうが、いずれにしても、神が私たちの傍らにいるように配慮された人々を、まず大切にしなければなりません。

聖書への参照
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