158

世間体

猫かぶりのような言いわけに負けないで、徹底的に治療してください。ただし、母のように優しい手、子供のとき遊び転げてできた大小の傷をそっと優しく手当てしてくれた、あの母の手で癒さなければなりません。時には少し時間をおきますが、必要以上に延ばさないようにしましょう。事を恐れる臆病心に負け、賢明とは言えない態度をとってしまうことがあるからです。特に、人々の教育を任されている方に申し上げたい。消毒を恐れるようなことがあってはなりません。

 治療の任に当たる人が、「先生、わたしたちは、あなたが真実な方で(…)あることを知っています」8という巧みな囁きを耳にして、託された義務遂行をためらったり、嫌になったりすることもあるでしょう。皮肉たっぷりのお世辞などに耳を貸してはなりません。自分の仕事を勤勉にやり遂げない人は、本当の道を教えていないわけですから、先生とは呼べません。明確な規準を大げさだと考え、軽く見ますから、真理の人でもありえません。この規準は、正しい行い、年齢、よき指導技術、人間の弱さについての知識、各々の羊に対する愛によって、正当であると充分に証明しつくされているものですから、そのような規準に従っているなら、人々に話しかけ、干渉し、関心を示すことができるはずなのです。

聖書への参照
この点を別の言語で