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自惚れが巣くうと、貪欲と不節制、嫉妬、不正と、すべての悪徳が数珠つなぎになって襲って来ます。別に不思議なことではありません。高慢は、酷く不正な心で行動し、万事に慈悲深い神の玉座を乗っ取ろうとして無駄な試みをするからです。

 このような状態に打ち負かされないように、主に依り頼まねばなりません。高慢ほど悪質で愚かな罪はない。多くの幻影で人をさいなむ。高慢にとり憑かれた人は外見のみを飾りたてて虚しさで自らを満たすのです。ちょうど、お伽噺に登場するあの自惚れに溺れて裂けよとばかり腹を膨らませ続けた蛙のようです。人間的にも高慢はいやなものです。自分を誰よりも勝れていると思う人は、絶えず他人を軽蔑し、自分自身のことしか考えません。そんな人は、いずれ嘲笑の的になるでしょうが。

 高慢について話すのを聞くと、あの横暴で威圧的な態度を想像するかもしれません。熱狂的な歓呼の叫びの中を通り過ぎるローマ皇帝のような勝利者、栄えある額が白い大理石に当たらないように、頭を少し垂れて高いアーチの下を通り過ぎる勝利者のような態度を。

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