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ローマ教皇の最高の権限と〈エクス・カテドラ〉つまり教座から話すときの不可謬性は、人間の考え出したものではなく、キリストの明白な教会創設の意志によるものです。教皇の統治を司教の統治と対立させたり、教皇の教導職が有効か否かを信者の同意で決めたりする考えは、およそ意味のないことであり、権力の均衡などとも全く無関係です。いくら魅力的で機能的であるといっても人間的な図式は役に立ちません。教会の中では、人間が自ら絶対的な権限を持つことなどあり得ないのです。教会にはキリスト以外の頭は存在しません。そして、キリストはこの地上を旅するご自身の花嫁のために、代理者すなわちローマ教皇を定められました。

 教会はその構成からみても使徒継承です。「教会はカトリックであると同時に唯一、聖、使徒継承でなければならない。従って、全世界と全民族の明白で完全な一致によって、カトリック教会は唯一である。この真実の一致の本源、根、起源は、使徒たちの頭・聖ペトロと教座の後継者の最高権威と最高主権である。唯一のペトロの上に建てられ、信仰と愛の一致によって一つの体に結ばれ、構成されたカトリック教会以外の教会はない」。

 ペトロとの一致、すなわち教皇との一致を繊細な心で忠実に保てば、この使徒継承という特徴をすべての人の目に、より明らかにするのに貢献できます。ローマ教皇のうちにキリストを見ているからです。祈りの中でキリストに接すれば、時には理解に苦しむ出来事や嘆きと悲しみを誘う出来事が起こっても、聖霊の働きを識別できる澄みきった目で歩みを続けることでしょう。

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